北九州市の水道は「すごい!」

 明治44年に旧門司市が給水を開始したのが北九州市の水道の始まりです。

小倉南区に現在の増渕ダムの前身となる貯水池を建設し、20㎞を超える水道管を埋設する大事業でした。

門司港に立ち寄る外国船にも「門司の水は衛生的でおいしい」と評判でした。北九州市が1960年代に発生した公害への対策は、大気や海水だけでなく水道の水質改善も対象でした。

上水道技術陣は微生物の力を借りて水質を浄化する浄水方法を発明して特許を取得し、市内の浄水場に採用しました。

そうした技術をもとに北九州市は海外の水道事業への支援も行っています。

北九州市が技術支援したカンボジアの上下水道事業では、世界が「プノンペンの奇跡」と驚く大成功を収めました。

北九州市の水道技術は、明治時代の「門司の水」のプライドを引き継ぎ、今も世界的に評価されているのです。