風力発電の総合拠点を目指す北九州市

 電気そのものに問題がなくても、電気を作るためのエネルギーが地球環境を悪化させては元も子もありません。そこで世界各国の大半は、風力・水力・地熱・太陽光・バイオマスなど環境に負荷をかけない再生可能エネルギー利用へと向かっています。 

 深刻な公害を経験し、それを克服した技術と経験を生かして「世界の環境首都」を目指す北九州市は、風力発電推進のため、2010年に「グリーンエネルギーポートひびき」事業をスタートしました。高度なものづくり技術を持つ企業を誘致し、風力発電事業を世界に推進拡大する構想です。目指すのは、若松区の響灘地区に、発電用大型風車の製造・組み立てから運搬・設置、運用・メンテナンスまでを一括運営する風力発電の総合拠点。数年後には響灘の海上に数十基の大型風力発電風車が並ぶことでしょう。世界が認めた「環境モデル都市」らしい計画です。